パウエルFRB議長「景気拡大を持続するために適切な行動をとる」
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先週のドル円は、引き続き米中貿易戦争激化・長期化懸念。
またそれによる世界経済の減速懸念から、リスク回避のドル売り円買い(ドル安円高)が進みました(涙
ただ108円付近では買い戻しもあり、下げ渋っているのも確かです。
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2019年6月3日週のまとめ
先週のドル円は、
【ネガティブ材料】
●ユーロ圏の政治・経済不安
●米中貿易戦争激化・長期化懸念
●アメリカ雇用統計は弱い結果に
●アメリカ年内複数回の利下げ観測強まる
【ポジティブ材料】
●メキシコへの制裁関税を撤回、中止
●全米12地区、ほとんどが前回から成長
●利下げ観測受けアメリカ株価は上昇中
と、注目の雇用統計も悪く、利下げ観測が拡大してきている割にはポジティブ要素もあり、悲観することは無いように思えます。
リスク回避姿勢は拡大していますが下値では買い戻す動きもあり、週の終値もおよそ1ドル=108円19銭と、先週の終値108円29銭から10銭程度のドル安円高で、この週の取引を終えています。
利下げの可能性も閉ざさない
パウエル・アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)議長は6月4日、シカゴ地区連銀での講演で「景気拡大を持続するために適切な行動をとる」との見解を述べ、必要なら利下げの可能性も閉ざさない姿勢を示しました。
さらにクラリダFRB副議長もパウエルFRB議長の講演後、CNBCとのインタビューにて、現状では時期尚早だと指摘した上で「我々は必要ならそれ(利下げ)を行う」と語ったことにより、市場も利下げの敷居は一段を低くなったと受け止め、結果、アメリカの利下げ観測は拡大し、長期金利低下に伴うドル売り(ドル安)が進みました。
米地区連銀経済報告
しかし、6月5日公表のアメリカ地区連銀経済報告(ベージュブック)では「全米12地区ほとんどが前回から成長している」と記載されていたことから、一時的ながらもドルの買い戻し(ドル高)が進みました。
アメリカ雇用統計
7日発表されたアメリカ5月の雇用統計では、
非農業部門雇用者数(前月比)
04月実績:+22.4万人(+26.3万人から下降修正)
市場予想:+18.5万人
05月実績:+*7.5万人
失業率
04月実績:3.6%
市場予想:3.6%
05月実績:3.6%
平均時給(前年比)
04月実績:+3.2%
市場予想:+3.2%
市場予想:+3.1%
と言う結果となりました。
失業率は歴史的な低水準(3.6%)を維持したものの、非農業部門雇用者数は前月比で+7.5万人にとどまり、平均時間給も市場予想を下回ったことから早期利下げ、年内複数回の利下げ観測が拡大。
長期金利も低下し、ドル売り(ドル安)が進みました。
しかし利下げ観測の拡大によって株価は上昇。
結果、リスク回避的なドル売り(ドル安)は一服し、、結局108円18銭-19銭でこの週の取引を終えています。
ドル円の推移
先週のドル円推移は、107円87銭-88銭から108円61銭-62銭でした。
ちなみに先々週のは、108円28銭-29銭から109円92銭-93銭です。
さらにその前の週は、109円26銭-27銭から110円66銭-67銭です。
参考までにその前は、109円01銭-02銭から110円18銭-19銭です。
ひとつおまけに前週、109円46銭-47銭から110円98銭-96銭です。
もうひとつおまけで、111円57銭-58銭から111円08銭-09銭です。
2019年6月10日週の予想
今週のドル円は、引き続き米中貿易協議の進展具合を確かめる展開となりそうです。
またアメリカ5月の生産者物価指数(PPI)、同5月消費者物価指数(CPI)などのインフレ関連指標に注目が集まります。
今週の重要なアメリカ・日本のイベントは、
06月10日の日本:1-3月期国内総生産(GDP改定値)
06月12日のアメリカ:5月 消費者物価指数(CPI)
06月14日のアメリカ:5月 小売売上高
などが予定されています。
注目は、5月消費者物価指数(CPI)でしょうか。
前年同月比で、
前回実績:+2.0%
市場予想:+1.9%
消費者物価コア指数も同じく前年同月比で、
前回実績:+2.1%
市場予想:+2.1%
となっています。
好調な経済や堅調な労働市場に割にインフレ率は上昇していなく、上記通り利下げ観測が拡大していることを考えると、市場予想を上回る+2.0%ならともなく、一致の+1.9%でもドル売り(ドル安)となる可能性があります。
欧州不安
イギリスでは7日より、メイ首相の後継者選びが本格化しています。
現状一番有力なのが欧州連合(EU)からの合意泣き離脱もやむなしの離脱強硬派ジョンソン前外相。
首相に近づけば近づくほど、欧州連合(EU)からの離脱姿勢の問題から政治的不安感も増し、リスク回避姿勢は強まりそうです。
またイタリアの財政規律問題(※)により、EUとイタリアの対立が続いています。
イタリア政府内でも意見が対立しており、政治不安が増しています。
イギリス・イタリア両国の政治不安は、それぞれポンド・ユーロ売り(ポンド安ユーロ安)につながり、ドル買い(ドル高)材料となり得ます。
結果としてドル円でもドル買い(ドル高)が進む可能性があります。
※:イタリアの財政規律問題
イタリアの債務は2007年の金融危機前は対国内総生産(GDP)比104%でした。
しかし現在では同132%と、ユーロ圏ではギリシャに次ぐ水準となり、問題視(危険視)されています。
対メキシコ報復関税の撤回
アメリカ政府によるメキシコからの不法移民流入に対する報復として制裁関税について、トランプ大統領は7日、メキシコと合意に達し、メキシコからの輸入品に対する報復関税の撤回・中止したことを明らかにしました。
元々この報復関税は、メキシコ経済はもとより、アメリカ経済にも大きな影響を与えるとされていたため、撤回・中止されたことで、リスク回避の株安ドル安も後退していくと思われます。
小売売上高
アメリカでは個人消費が国内総生産(GDP)の約7割を占めているため、小売売上高もアメリカ経済を計る上で、重要な経済指標です。
そのアメリカ5月小売売上高は前月比で、
前回実績:-0.2%
市場予想:+0.7%
と回復することが見込まれています。
好調な個人消費はGDPを押し上げる効果があり、株高ドル高につながる可能性は高いです。
今週のレンジ予想
今週の予想レンジは、107円00銭から110円00銭までと予想します。
ちなみに先週も、107円00銭から110円00銭という予想でした。
(1ドル円為替見通しブログの1管理人の予想ね)
FX(外国為替証拠金取引)の感想
アメリカによる対メキシコ報復関税が撤回・中止となり、ひとまずは一安心なのですが、個人的に気になっているのが原油安。
現在1バレル=50前半で取引されています。
2018年12月には、1バレル=45ドルを下回っていた原油価格も、4月には65ドルを突破❗️
5月も、だいたい60ドル以上で推移‼️
6月は…随分と安くなってきました😅結果トルコリラ上昇😊(原油輸入国)
メキシコペソは下落😭(原油輸出国) pic.twitter.com/3boB5dMl3Z— サトウカズオ🏕スワップFX自動売買 (@tryjpyFX) 2019年6月11日
米中貿易戦争の激化・長期化。
それに伴う世界経済の減速⇒原油需要減⇒原油価格下落という構図です。
これではインフレも上がりません。
トルコは資源のない国で原油は輸入に頼らなければなりませんので、原油価格の下落はトルコリラ高に向かいます。
一方アメリカやメキシコは産油国ですので、原油価格の下落はドル安・メキシコペソ安につながります。
アメリカの場合、原油安は株安にもつながりますので、注意して見ているのですが…上がる材料があまり無い(苦笑
一応OPECやロシアなど主要産油国は、現在の減産体制を維持していくと思われていますが、上記通り原油需要は増えそうにもないのが現状です。
方向性が見えるまでは現状維持の横横展開でしょうか…。
さて6月9日現在、株価・ドル円に関連する指標として注目の恐怖指数(VIX指数)は16.30。
先週末の18.71より大きく下落しています。
通常は10から20の間で推移する指数ですので、問題ないのでは…と思っています。
上記通り、対メキシコ報復関税も撤回・中止されたことですし、10日月曜日になればもっと下がっているでしょう(笑
そもそもアメリカ株価も現状大きく崩れていません。
むしろ上昇しています。
結果、ドルも大きく崩れない…と思います。
個人的にも特にアメリカ株価は頑張れー!
(どこにでもある1ドル円為替見通しブログの1素人管理人の意見ですからね!)
今後のドル円相場は、
短期:107円~113円程度のレンジ相場
長期:105円~115円程度のレンジ相場
と予想します。
110円を挟み±5円程度でしょうか。
みなさまの資産運用投資の手助け(参考)になれば幸いです♪